水族館劇場

野外テント芝居「水族館劇場」の看板役者である千代次さんを座長に、街へ出て芝居をするために組まれた路上芝居集団が「さすらい姉妹」です。約 20年前から"越年・越冬闘争"と呼ばれる年末年始の野宿者への支援現場で芝居を続けています。
 ここ数年は娯楽色が強い『丹下左膳』や『鞍馬天狗』,『放浪記』といった人情劇が多いのですが、今回は水族館劇場の作・演出を務める桃山 邑さんが書き下ろした『風の吹く街』が上演されました。
『風の吹く街』は、過去の水族館劇場本公演『パラダイスロスト 懐かしい夢』(2001)、『Noir 永遠の夜の彼方に』(2008)などに通じる、"ひとは何所から来て何所へ行くのか?"、"他人と自分との絆"がテーマになっています。戦地から引き揚げ、まだ混乱が続く焼け跡の街で、自らが生きるために、人を裏切りったり憎んだりしながらも、最後に自らを救うものは、他者へさしむける愛ではないのか?・・・という命題が、物語から浮かび上がります。
数百年前の飢饉から敗戦直後の闇市、飽食といわれた現在まで、いつの時代も変わることなく路上で暮らし続ける敗者と差別者、落伍者たち。芝居の世界から観客に隔てのなく路上に生きつづけ人びとが『風の吹く街』には描かれていました。
 
関連リンク: 山本 紗由さんのブログ
■ 明けましておめでとうございます。(裏庭コラァル
<http://ura-chorale.jugem.jp/?eid=127>
風の吹く街 

 約20年近く前から年末年始にかけて、都内近郊の野宿者支援のための炊き出し現場のもとで「さすらい姉妹」による芝居が演じられています。水族館劇場の路上芝居ユニット「さすらい姉妹」寄せ場興業『風の吹く街』。
寄せ場興行最終公演は 1月 3日の上野恩賜公園(台東区上野公園)噴水広場周辺の広場にて、野菜の配給や炊き出し、餅つき大会の後、日本酒での乾杯の後に開演されました。
いつもは噴水の北側で行われていましたが、"上野恩賜公園の再生"改修工事のため使用できず、噴水南側(国立科学博物館)で行われました。
上野公園
 

No Underworld. On The Road.

さすらい姉妹 
地下なんて死んでから行けばいい。
死者を想いながら、祭をつづけるのさ。
生き存えた者たちと、路上を歩き続けていくよ。
唇いっぱいの歌を風にして、死者を弔う歌を口ずさみながら。
オンボロでも高く旗を振り、好きな歌を口ずさみながら。
 


さすらい姉妹
 

さすらい姉妹 年末から年始にかけて、都内近郊の野宿者支援のための炊き出し現場のもとで「さすらい姉妹」による芝居が演じられています。水族館劇場の路上芝居ユニット「さすらい姉妹」寄せ場興業『風の吹く街
1月 2日は、14時から新宿中央公園(新宿区西新宿)ナイアガラの滝前で公演の後、18時半より東京都児童館前(渋谷区渋谷)広場で公演が行われました。
 昨年(〜2010)まで宮下公園で行われていた渋谷における越年・越冬活動は、宮下公園の封鎖により場所をを移して、東京都児童館前の公園内で行われていました。野宿者の数も昨年よりやや少ないようでした。

東京都児童館前は水銀灯も少なく暗い広場でした。発電機による照明の、わずかな光の中で芝居が始まりました。
東京都児童館
 

No Underground. On The Street.

さすらい姉妹 水族館劇場の路上芝居ユニット「さすらい姉妹」。この日(2011.1.2)は 14:00〜 新宿中央公園(新宿区)で公演後、18:30〜 東京都児童館前(渋谷区)での公演がありました。小道具や美術、何人かのスタッフと役者はミニバンで移動します。若手の役者らは化粧や衣装はそのままに上着をはおり、それぞれ自分のの荷物を持って、電車(JR 山手線)で移動します。新宿から渋谷の移動では、終戦直後の舞台衣装と化粧をしていても誰も気に留めません。そこが東京の怖いところであり、面白いところでもありますが。
彼らは芝居を演じるために歩き続けます。

"No, Underground. On The Street."
さすらい姉妹(水族館劇場)は、アングラ(地下)に潜むのではなく、路上をさすらい続ける劇団だから。
さすらい姉妹
 

 年末から年始にかけて、都内近郊の野宿者支援のための炊き出し現場のもとで「さすらい姉妹」による芝居が演じられています。水族館劇場の路上芝居ユニット「さすらい姉妹」寄せ場興業『風の吹く街』。
1月 2日は、新宿中央公園(新宿区西新宿)の炊き出し(越年越冬事業)が行われる、ナイアガラの滝前「水の広場」階段前で開演されました。開演時には酒が振る舞われ、観客は階段に腰掛けて芝居を楽しみました。
 下記リンク先に動画がアップされています。動画はところどころ場面が抜け落ちていますので物語は伝わらないと思いますが、閲覧されると雰囲気がわかると思います。役者が観客と絡んだり、客席から現れたり去ったりします。また、観客が度々、登場人物に声をかける場面も聞こえると思います(#03『さすらい姉妹/風の吹く街』、6分 30秒付近では、客席に去っていく風兄さん演じるリリーを引き留めて話しかける客の姿が映されています)。
こうした役者と観客の垣根がほとんどない路上芝居に、伴奏として参加されている山本 紗由さんはTwitterでこうツイートされています。
 

・・・劇場で大人しく無害に演じられるものが芝居だと思っているのならば、是非観に来て欲しい。観客も役者も、きちんと向かい合うとはこういう事だとわたしは思うから。
miumiu333 紗由

 
新宿中央公園
 
関連リンク:
■ #01 水族館劇場:『さすらい姉妹/風の吹く街』01/01/2011(YouTube
<http://www.youtube.com/watch?v=0fWychzRQkI>
■ #02 水族館劇場:『さすらい姉妹/風の吹く街』01/01/2011(YouTube
<http://www.youtube.com/watch?v=4fkej8DFtsI>
■ #03 水族館劇場:『さすらい姉妹/風の吹く街』01/01/2011(YouTube
<http://www.youtube.com/watch?v=-XckP5Aaz40>
 

 毎年、年末から年始にかけて行われる都内近郊の、野宿者支援のための炊き出し現場のもとで「さすらい姉妹」による芝居が演じられています。水族館劇場の路上芝居ユニット「さすらい姉妹」寄せ場興業『風の吹く街』。
元日は、寿町(神奈川県横浜市)の炊き出し現場正面にあります横浜寿町生活館 4F娯楽室で行われました。
禁煙ルームが設けられていますが、普通に煙草の煙が漂います。観客はいつのまにか芝居の中にさまよいこみ、登場人物らに思わず励ましたり、罵声を浴びせかけたり、話しかけたりします。
演じられる芝居の舞台は、終戦直後の街ですが、観客が生きる現代の社会と芝居の中の世界にはまるで境界もなく、失われてしまった他人とのつながりとか、今も変わらぬ傷みや孤独が交錯して描かれていました。
喰うために自分を騙したり、他人に寄り添ったり。生きるために他人を傷つけたり、他人を助けたり。喰うために生きたり、生きるために並んだり。
さすらい姉妹
 
さすらい姉妹寄せ場興業2010→2011「風の吹く街
<http://suizokukangekijou.com/news/2010/12/2010-2011.html>
12/31 18:00~ 山谷センター前辻
1/1 16:00~ 横浜寿町生活館
1/2 14:00~ 新宿中央公園ナイアガラの滝前
1/2 18:30~ 渋谷宮下公園すぐそば東京都児童館前
1/3 13:00~ 上野公園噴水近辺
---
さすらい姉妹
役者:
千代次/鏡野有栖/臼井星絢/赫十牙/藤内正光/莎草小僧/七ツ森左門/山谷玉三郎/さくら夢羽奴/上山薫/増田千珠/進麻菜美/麝香姫/風兄宇内
作 演出: 桃山邑
 
さすらい社中:
マディ山崎(音楽: Guitar)/田村優帆(音楽: Accordion)/山本紗由(音楽: Violin)/衣裳:鈴木景子(衣装)/上山正太郎(黒衣)/近藤ちはる(宣伝美術)/及部文人(舞台監督)
 
協力:
あうん山谷争議団寿日雇労働者組合寿支援者交流会新宿連絡会渋谷のじれん/入方祐子/DJ YOU/鈴木都/竹中英太郎記念館
 
風の吹く街
 

 年末から年始にかけて行われる水族館劇場の路上芝居ユニット「さすらい姉妹」寄せ場興業が始まりました。
大晦日は、山谷センター[城北労働・福祉センター](台東区日本堤)前の十字路にて、炊き出し終了後に芝居が開始されます。
 ここ何年かは原作を下敷きにした娯楽色の強い人情劇でしたが、今回は水族館劇場公演と同じ、桃山 邑さんによる作・演出で、終戦直後の焼け跡を舞台としたドラマチックな芝居になっています。
 
 山谷での辻芝居では、時に通行人が横切ったり、酔客が紛れ込んだり、後ろから前から野次も飛びます。山谷の街並みや客たちまでが舞台装置のようです。
さすらい姉妹「風の吹く街」
 
さすらい姉妹寄せ場興業2010→2011「風の吹く街
<http://suizokukangekijou.com/news/2010/12/2010-2011.html>
12/31 18:00~ 山谷センター前辻
1/1 16:00~ 横浜寿町生活館
1/2 14:00~ 新宿中央公園ナイアガラの滝前
1/2 18:30~ 渋谷宮下公園すぐそば東京都児童館前
1/3 13:00~ 上野公園噴水近辺
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さすらい姉妹
役者:
千代次/鏡野有栖/臼井星絢/赫十牙/藤内正光/莎草小僧/七ツ森左門/山谷玉三郎/さくら夢羽奴/上山薫/増田千珠/進麻菜美/麝香姫/風兄宇内
作 演出: 桃山邑
 
さすらい社中:
マディ山崎(音楽: Guitar)/田村優帆(音楽: Accordion)/山本紗由(音楽: Violin)/衣裳:鈴木景子(衣装)/上山正太郎(黒衣)/近藤ちはる(宣伝美術)/及部文人(舞台監督)
 
協力:
あうん山谷争議団寿日雇労働者組合寿支援者交流会新宿連絡会渋谷のじれん/入方祐子/DJ YOU/鈴木都/竹中英太郎記念館
 

河童の<三途の川>流れ

入方興行 昨日(2010.10.20)、ちんどん屋や見世物興行にくわしいヒデさんより、見世物興行「入方興行社」入方 勇さんが熱海(静岡県)で亡くなられたことを報されました。
入方さんは若くして「大寅興行社」から独立し、「入方興行社」を起ち上げ、現在では二つしか残ってない見世物小屋として各地の古い祭へ巡業されていました。
また一方で「水族館劇場」でも活躍されていました。準団員のような立場で公演に参加し、建て込みから観客の整理にあたったりもされてきました。芝居の役柄から「カッパ君」の愛称でも親しまれ、幕間に見世物芸で楽しませたり、芝居でも"狂言回し"役をアドリブを交えながら演じました。何が飛び出すかわからない危うい芸風や大胆な客いじりは、高山 宏さんからは、"キャビネット・ワンダー"と名付けられました。
"河童の川流れ"という諺もあるように、なにか新しい芸でも試すうちに失敗されたのでしょうか・・・。カッパ君のことだから、きっと今頃は三途の川のほとりで死に神でも捕まえて、もう一儲け考えているに違いありません。(写真左上: 2009.12.12. 調神社にて)

 舞台に立てば、肝の据わった立ち振る舞いをされる入方さんですが、普段は人見知りで、とてもシャイでした。写真撮影をとても嫌いました。それでも時々、気を許して照れ笑ったり、戯けたりした表情が忘れられません。今年、短い時間でしたが、芝居のことや仕事のことなど駒込大観音で何度か話し、みたままつり(靖国神社)で挨拶したのが、お会いした最後となりました。
入方さん
(写真上: 2009.5.21、6.6)
 
2010年 10月。水族館劇場のお陰で知り合えた大切な人たちの中、自分より年若い二名を見失ってしまいました(写真: 2009.6.5)。
 
■ 秋月、秋日(吹ク風ト、流ルル水ト。
<http://ho-bo.jugem.jp/?eid=1619>
 
■ 河童小僧ゆく(鏡乃有栖の穴
<http://ameblo.jp/kagaminoalice/entry-10685843233.html>

Long Goodbye

古書ほうろう」ミカコさんのブログで「水族館劇場」で舞台設計・監督で務められていた杉澤 靖昭さんが 9月 28日に亡くなられたことを知りました。
■ 遠くから来て、遠くまでいく者よ──(吹ク風ト、流ルル水ト。
<http://ho-bo.jugem.jp/?eid=1586>
■ さようなら(萬福亭 「いつだって読み違いしている」)
<http://d.hatena.ne.jp/mampuku-tei/20100930>

 
2009年 5月 20日撮影。闘病中でしたが四国から駆けつけた Iさんに請われ、病院に許可を得て、二日間だけ『メランコリア 死の舞踏』の建て込みを手伝われました。
作業中、しばらくの間、設営中のテントを見つめている時がありました。痛みに耐えていたのかも知れないし、久々の力仕事に疲れて体力の回復を待っていたのかも知れません。しかし私には、愛おしむようにも、目に焼き付けているようにも映りました。舞台監督だった時には見せなかった穏和な瞳の杉澤さんの表情がいまも忘れられません。
10092801.jpg
 

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