東大追分学寮跡・埋蔵文化財調査

埋蔵文化調査


追分寮 根津神社うらもん坂を上りきり本郷通りにぶつかると、通りを隔てやや右手に、東京大学追分[おいわけ]寮の跡地があります。この場所に新国際宿舎の建設が始まるにあたり、昨年末(2007/12~)から、埋蔵文化財調査(東京大学埋蔵文化財調査室)が行われています。追分寮の場所は江戸時代、本郷通りは「岩槻街道」とも「将軍御成道」とも呼ばれた通り沿いで、御先手組[御先手組]大縄地[おおなわち]があった場所だそうです。


調査についての経過は本郷通り沿いの塀に貼り出されています。
追分寮


2007/12/12と 2088/1/16に埋蔵文化財調査を見学させていただきました。両日に撮影した写真から埋蔵文化財調査の仕事の一部を(非常に大雑把にですが)紹介します。

■ 2007年 12月 12日
12月には追分寮跡の奥(西側)を中心に掘られていました。


1) 油圧ショベルによる掘削と人力による土木作業および発掘と測量が平行して行われていました。
発掘調査


埋蔵文化財調査室による、古地図や古文書などの資料の研究と積み重ねられた経験から、掘削箇所のアタリをつけていきます。

2) 実作業は埋蔵文化財調査を専門に行う加藤建設株式会社です。油圧ショベルの運転手は大量の土砂を移動するほかに、出土品が出ても壊さぬよう数センチメートルごとの土をすくい取るような繊細な作業もこなします。
油圧ショベル


3) 油圧ショベルが広い箇所を平均に掘削した後は人力作業です。土を掘る、というよりも薄く削り取るように採っていきます。
発掘調査


4) 箇所ごとに深く掘削しては地層などを見定め、測量していきます。時にはハシゴを使い上り下りするような深い穴もありました。
ちょうど取材に来ていた『谷中 根津 千駄木』の仰木ひろみさんが、しみじみと「江戸時代はホント"[むろ](地下室)の文化"なのよねえ。」と呟かれたのが印象的でした。
地層


5) 出土品の発掘箇所も随時測量されます。こうした調査報告が後の研究に活かされていくのでしょうね。
出土


■ 2008年 1月 16日
約 1ヶ月が経ち、埋蔵文化財調査を見学しましたが、発掘地は西地区を終え、東側へ移動していました。


6) 出土した遺物は測量後、発掘場所ごとにカゴに分けられ洗浄します。寒い中、簡易テントの中、ストーブを横に置いての作業です。
出土品の洗浄


7) [むろ](地下室)であった場所から多くの出土品が発掘されました。これらは古文書など遺された資料と照らし合わされて、当時の生活や文化を知るための大きな成果となることでしょう。
出土品


8) 東大追分寮跡・埋蔵文化財調査は 2008年 2月末までの予定ですが、1月末~2月あたまにはほぼ調査が終わるようです。
最初に書いたように、東大追分寮跡・埋蔵文化財調査の経過は本郷通り沿いに掲示されています。今回私が見学させていただいたのは特別な理由ではなく、東京大学埋蔵文化調査室の方へ問い合わせていただければ誰でも見学出来るそうです。東京大学埋蔵文化調査室では、常に発掘地の安全を図りつつ、より多くの地域の方々に活動内容を知って欲しい、との事でした。地域の教育関係機関、地域以外でも発掘に興味のあるサークルほか、事前に連絡をして頂ければ、時間が許す限り対応してくれるようですので、ぜひ見学されてみてはどうでしょうか。
掲示


■ 東京大学埋蔵文化財調査室
http://www.aru.u-tokyo.ac.jp/
(東大追分寮跡・埋蔵文化財調査の担当は原 祐一さんです。)


【追記: 発掘調査見学会のお知らせ】

 追分新国際宿舎建設予定地の発掘調査見学会を開催します。参加申し込みは不要です。見学時間内、気楽にご参加ください。

日時: 2008年 2/1(金)、2/2(土)
2/1(金):  13;00~ 15:00
2/2(土):  10:00~ 15:00
※ 雨天の場合は出土遺物の説明を行います。

会場: 東京都文京区向丘1丁目12番7号、東京大学向丘寮跡地
(地下鉄南北線「東大前」駅、文京女学院大学前出口より本郷通りを北へ、
徒歩約5分。)
>> Google Mapで確認する。



主催: 東京大学埋蔵文化財調査室 <http://www.aru.u-tokyo.ac.jp/>
    東京大学本部プロジェクトチーム <http://www.u-tokyo.ac.jp/>
    東京大学学生部 <http://www.u-tokyo.ac.jp/>
協力: 文京区教育委員会 <http://www.city.bunkyo.lg.jp/kyouikuiinkai.html>
    文京ふるさと歴史館 <http://www.city.bunkyo.lg.jp/rekishikan/>
    加藤建設株式会社 <http://www.katoh-k.co.jp/>

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コメント(2)

2月1・2日に遺跡見学会を行います。
見学会前に、東京新聞に記事が掲載されます。
パソコンが壊れ、アドレスが飛んでしまいました。
案内を送りますので、アドレス教えてください。

原さん、お寒い中での現場作業お疲れさまです。
埋蔵物発掘調査の仕事を見られる機会が中々ありませんので、遺跡見学会は楽しみです。

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このページは、管理者ウが2008年1月16日 23:23に書いたブログ記事です。

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